ワークマン専務取締役に聞く、ブルーオーシャンの探し方とは?「ワークマン式しない経営」(土屋哲雄)
■異常値が強みを教えてくれる
既存製品の成長が止まり、新製品を開発する必要がある場合、どうするか。新製品のヒントは「異常値を検知すること」。例えば製品開発では、通常は絶対来店しないお客様がいないか、通常とは異なる使用方法をしていないか、を探すことである。
ワークマンでは、野外作業者に向けた防水防寒スーツが、2016年に突然売上が伸びた。購入していた消費者は、一般のバイクユーザーであった。この理由は、冬場のツーリングに最適であると口コミで広がったことと、バイク用の防寒着よりも安かったためである。
つまり、販売している商品は、本来とは違い目的で購入されているかもしれない。異常を検知して調査することは、ブルーオーシャン戦略の拡大の原点である。ワークマンは、防水防寒スーツを作業服であるという思い込みを捨てて、ゼロベースで考えた結果、高機能ウェアとして販売した。一般のお客様はワークマンに高機能を求めて来店する。
「ワークマン式しない経営」(土屋哲雄)